武甲山という山をご存知でしょうか?
埼玉県秩父にある、標高1304mの山です。
・「この秋、登山を始めようかなー」
・「車、持ってないしなー」
・「高尾山、混んでるしなー」
・・・という方。ぜひ、武甲山はどうでしょうか!?
7:05 出発は、西武線の池袋。
土日と祝日だけ、池袋から秩父方面へ乗り換えなし・直通の快速急行「三峰口・長瀞」行きが走ります。特急ではないので、乗車券(PasmoとかSuica)だけで乗れます。
「西武線」と言えば、「くすんだ黄色の電車」というイメージがあるかもしれませんが、白地にライオンズカラーの電車です。
この電車、「前4両は長瀞行き、後ろ4両は三峰口行きです。お気をつけください」的なアナウンスがしょっちゅう流れますが、今回はどの車両に乗っても問題ありません。
快速急行は池袋を出ると、石神井公園、ひばりが丘、所沢、小手指、入間市、飯能と西武沿線に住んでいないとなんて読むのかわからない駅にいくつか停車し、飯能からは山の中に入っていきます。ちなみに、「しゃくじいこうえん」、「こてさし」、「はんのう」と読みます。飯能から先は各駅に停車します。
8:41 西武秩父線・横瀬駅、到着。
はい、ちなみに「横瀬」と書いて、「よこぜ」と読みます。
駅から、武甲山が見えます。
駅から登山口までは徒歩で行きました。だいたい1時間くらいですが、
・そんな1時間も歩くなんて考えられない
・時間はないが金なら余っている
という、なにしに登山しに来たのかよくわからない発言をされる方にはタクシーで登山口に向かうことをお勧めします。
あらかじめ書いておきますが、登山口は「一の鳥居」です。タクシーで向かわれる方は、そこで先にお待ちください。
駅からは武甲山を目指して線路沿いにまっすぐ進みます。途中、道は線路をくぐり、三菱マテリアルの工場を過ぎたあたりから線路が見えなくなりますが、どんどん進みます。
そしてどんつきを右。武甲山が正面にどーんとそびえたちます。
登山口は、向かって左の方です。黙って道をまっすぐ進めば、勝手に向かって左の方に進んでいくのでどんどんまっすぐ進みましょう。
しばらくすると、石灰やセメントの工場が集中している地区に出ます。
武甲山は石灰石の産地であるらしく、日々、山を削られているそうです。ちなみに武甲山のもともとの山頂はすでに削られてしまい、いまの山頂は新しいものだそうです。
この工場街、心なしか白っぽい・・・。あ、工場の脇を通るのはちょっとというひとも、横瀬駅からタクシーを使った方がいいかもしれません。
10:00 登山口(一の鳥居)到着。
登山口には「一の鳥居」が建っています。
お辞儀して、中へ。一の鳥居は駐車場になっています。その脇には案内板がありますので、本日のルートを確認します。
きょうの登山ルートは表参道コース。山頂までは2時間半の予定です。
コースの途中には、「○丁目」と書かれた石が、一定間隔であります。
一の鳥居が1丁目、山頂が52丁目なので、あとどれくらいで山頂なのかのいい目安になります。
ちなみに「表参道」と言えば、原宿から246に延びるあの道路を想像するひとがいるかもしれませんが、
がっつり登山道です。ちゃんと装備をしっかりして来ましょう。
10:30 1回目の休憩。18丁目・不動滝。
30分登ったら、休憩をしましょう。
1回目は不動滝。
登山口からは30分ですが、横瀬駅からは1時間半以上歩いてきています。川の水でここまでの汗を洗い流すと最高です。
さて、5分くらい休んだら、ふたたび出発。
20丁目には、「武甲山御嶽神社」と書かれた古い石があります。「ここからが本番」感がハンパないですね。
11:09 2回目の休憩 32丁目・大杉の広場。
表参道コースの中間よりちょっと上、大杉の広場には丸太を組んだベンチがあります。
ちなみに手前の看板には「山頂まであと60分」、奥の看板には「山頂まであと50分」と書かれています。山で細かいことを気にしていたら生きていけないのでスルーしましょう。
さて、ここできょうのおとも。
ヨーグレットです。懐かしいですね。
ちなみに、ヨーグレットは栄養機能食品です。
知りませんでした。いつのまにそんな健康に良さそうなお菓子に指定されていたんだ・・・!しかも「1日18粒を目安に噛んでお召し上がりください」だと?多くないか??
さて、気を取り直して、登山再開です。
47丁目まで来れば、山頂までのカウントダウンが始まります。「5」
「4」
「3」
「2」
「1」
さて、次は頂上ですが、その前に・・・
実は18丁目不動滝の脇には大量にペットボトルが置いてありました。51丁目は山頂直下の広場になっており、ベンチやトイレがあるんですが、問題はそのトイレです。山頂なので、水なんて普通はありません。そこで武甲山のトイレを管理しているひとたちが、51丁目と18丁目不動滝のあいだを毎日往復して、水を運んでいるわけです。
しかし、さすがに限界はあるので、トイレを利用する登山客に、不動滝の水をペットボトルに入れ持ってきてくれとお願いをしているわけです。
うんうん、そういうことなら協力しようじゃないか!!
というわけで、2リットルのペットボトルを持ってずっと上がってきました。重かった・・・
水はトイレからちょっと登ったところに神社があるんですが、そこにあるマンホールのふたをあけて補給します。
これで任務完了。空になったペットボトルはマンホールの脇に返す場所があるので、そこに返しましょう。
12:08 武甲山山頂に到着。
さて、いよいよ山頂です。
・・・霧でなにも見えん・・・!!
仕方ないので51丁目のベンチに戻って、きょうのランチです。
妻が昨日買ってきてくれた、ぐでたまのチョコクロ!!
以上。「え、足りなくない?」と思ったかもしれませんが、下山後の楽しみがあるのでこれくらいでちょうどいいわけです。
下山は51丁目から、表参道コースではなく、もう片方の、橋立を経由して秩父鉄道の浦山口駅に下りる裏参道コースです。
51丁目から下山していくと、途中なんどか分かれ道がありますのでしっかり案内の看板があるので見逃さないようにしてください。
下山も2時間半を見込んでいます。
表参道コースと比べると、整備されていないところが多いので注意しておりましょう。
13:36 橋立登山口、到着。
ここから先は登山道ではなく、軽トラが走るような林道をひたすら下っていきます。
そして、その林道沿いにあるのが、土津園(はにつえん)さん。
これ、そうは見えないかもしれませんが、「そば屋」です。
「浦山口駅」「ランチ」で食べログで検索した結果、評価が高かったので、ゼッタイここには寄ろうと決めていました。
だから、下山は一切休憩を取らずに、かけ下りてきた感じです。
ちなみに登山ガイドによれば、橋立登山口からこの土津園さんまでは1時間ほどかかると書かれていますが、それを25分で来てしまいました。この辺、我ながら執念を感じます。なぜ、そんなに急いだのか?
14:00 そば屋にはゼッタイ、ビールがある。
くんせいたまご、きゅうり&みそ、はりはり漬はサービスしてくれました。
ありがとうございます!
そばは平たい麺で、とてもおいしかったです。ちなみに、そばは750円、缶ビールは350円です。
さて、ここから浦山口駅までは15分ほどかかります。浦山口駅から出る池袋行きの急行は15:38発ですので、乗り遅れないようにしてください。
そして、浦山口駅前には、水場があります。
ここで、今日の汗を洗い流し、浦山口駅へ入ります。
14:40 秩父鉄道浦山口駅、到着。
ホームのベンチに座り、普段はなかなかできないボーッ・・・とタイムです。
目の前にはいままでいたであろう、山並みが広がっています。
15:38 西武線直通・急行池袋行きに乗車。
帰りもくすんだ黄色い電車ではなく、白地にライオンズカラーの電車です。
そして、がらがらに空いていました。
この電車は、17:34に池袋に到着します。もし、少しでも早く帰りたいということであれば、飯能で飯能始発の副都心線直通の快速急行に接続するので乗り換えてください。
どうですか。電車に乗っている時間を含め10時間ほどで山を楽しめ、ビールとそばも楽しめる秩父は武甲山。冬になる前に、一度おでかけしてみてはいかがでしょうか?