元都知事の舛添さんが、「NHKから国民を守る党の選挙運動はナチスに似ている」と言ったところ、NHKから国民を守る党の立花代表から抗議が来たそうです。

そりゃ、そうだろう。

21世紀に生きる人類にとって、世界史上最大の悪者はヒトラーであり、ナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)です。とりあえずヒトラーとナチスは問答無用に「悪」。それ以上の議論はないわけです。立花代表にしてみれば「そんな奴らといっしょにするな」ということでしょう。

←wikipediaより、ヒトラー

しかし、舛添さんが言っていることにも一理あるなと思います。

ナチスが登場したのは、第一次世界大戦後の「戦間期」(第一次世界大戦後から第二次世界大戦前だから、「戦間期」。20年くらいあった)です。

第一次世界大戦でドイツ帝国は崩壊、皇帝ヴィルヘルム三世はオランダへ亡命。その後、中学生でも習う「世界で最も民主的な憲法」を持つワイマール共和国が成立します。じゃあ、そのワイマール共和国がどれだけ素晴らしかったのか。

イギリスとフランスから高額な賠償金を請求されているため、ハイパーインフレで経済は大混乱(後に、減免される)。

首相も次から次へと変わり、1年以上続いた政権がほとんどありません。2年続けば長期政権です。

ちなみにあくまで参考としてあげますが、10年くらい前に福田康夫というひとが首相だった時期がありますが、あのひとが首相だったのは約1年間(2日だけ1年に満たない)。何かとお騒がせな鳩山由紀夫は約9カ月。東日本大震災のときに首相だった菅直人は1年3カ月です。

←wikipediaより菅直人

そんな中で第一次世界大戦後の世界秩序(ヴェルサイユ体制)からの脱却とゲルマン民族は優秀だ!ユダヤ人は生きるに値しない命だ!と言って出てきたのがナチスです。

ドイツが苦しい、われわれがこんな悲惨な生活を送っているのはヴェルサイユ体制だ。そうだわれわれゲルマン民族は優秀なんだ!

こう感化されたドイツ人は最初は少数でした。

NHKから国民を守る党だって、最初はそうだったじゃないですか。なんか駅前で演説をしているひとがいる?「NHKから国民を守る党?知らんな・・・」。その前を通り過ぎようとしたら手渡される「NHK撃退シール」。はっきり言って「なんじゃこりゃ!!?」でした。「お守り以上に効果がなさそうやん!」そうツッコミをいれたはずです。

しかもNHKから国民を守る党は選挙にも出てきました。はっきり言ってきわものでしたが、NHKに対しいい感情を持っていないひとたちの間で支持が拡大。いまや立派な「政党」になったわけです。

ナチスだって徐々に徐々に支持を拡大し、ヒトラーは首相にまで登りつめたわけです。

そこにあるのは「国民に受ける具体的な政策を声高にとにかく叫ぶ」です。混沌としてお先真っ暗な時代、これは非常にウケる。こういう選挙をポピュリズム選挙と言いますが、政治学では「悪い選挙」に分類されます。

言っておきますが、NHKから国民を守る党が悪いというわけではありません。ここで言いたいのはあくまで、ナチスが人気を獲得してきた流れとNHKから国民をm・・・ええい、長いな!N国党が人気を獲得してきた流れが似ているなということです。舛添さんが言っていることはわかるぞ、と言うことです。

個人的な私見をさらに書くとしたらですが、N国党は政党要件を満たした政党です。それだけ今回の参議院選挙では得票数は多かった、つまりNHKよ、ふざけるな!というひとが多いというわけです。

それをNHKは「公共放送だから」という金科玉条を楯にまったく取り合おうとしていないわけですが、「公共」なんであればこの得票数と向き合う必要があると思います。実際NHKを不要と思っているひとたちがどれだけいるかわからないですが、N国党に票を入れてまで不要と思っているひとたちがこれだけいるといわけです。

NHKさん、一回、立花代表と話し、してみてはどうですか?


著者
きむら

きむら

北陸地方出身。東京23区で夫婦仲良く暮らす32歳。趣味は鉄道、歴史、登山。いつか行きたいのはアイスランド。オーロラを生で見てみたい。血液型B型。中肉中背。めがね。黒髪。

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