青春18きっぷで祖父母の墓参りと山形方面へ旅行をすると書きましたが、今回はその1日目です。

旅の出発は東京・上野駅。

←上野駅の駅舎と上野駅中央改札前にいたパンダ

「上野発の夜行列車・・・♪」で始まる超有名な演歌がありますが、やはり東京から北の方へ行くには上野駅から。1932年(昭和7年)に建てられた駅舎が旅愁を誘います。

さて、上野駅で駅弁を買って、上野駅6:12発、高崎行きの列車で、高崎へ向けて出発。駅弁は東京なので深川飯にしました。

←高崎線はガンガン飛ばします

高崎からは上越線に乗り換えて群馬県・水上。谷川岳の麓です。

←水上駅前で売られている生どら焼き。おいしいです。

水上でさらに乗り換えて新潟県・長岡。

長岡からは信越線で新潟です。新潟は本州の日本海側唯一の政令指定都市です。

そんな新潟はいまもそうですが、港町として発展しました。

江戸時代に日本海側の主要都市と蝦夷地(現在の北海道)から、日本の商業の中心であった大坂(現在の大阪)を結んだ北前船(西廻り航路)の寄港地のひとつに新潟があったわけです。信濃川の河口なので、自然に港としての機能があったわけです。

そんな新潟ですが、幕末の1858年に結ばれた日米修好通商条約で貿易港の一つに選ばれます。

小学生のときに覚えされましたね。日米修好通商条約。日本に関税自主権がない、アメリカに領事裁判権を認めるっていうあれですよ。不平等条約でです。これ以上深掘りすると話しが逸れるので、話しを戻します。

さて貿易、ってからにはなにかを輸出したり輸入したりするわけですが、当時の日本の輸出品は生糸です。蚕の繭から作った糸です。シルクです。

←wikipediaより、生糸

特に生糸の産地として有名だったのが、長野県、群馬県、山梨県です。逆に言えば、幕末から明治にかけて日本を支えていたのがこの3県です。

日米修好通商条約で貿易港として選ばれた港のひとつに横浜がありますが、横浜は生糸の輸出で大いに発展します。現在の信越線や中央線、高崎線、横浜線は長野、群馬、山梨から横浜へ生糸を持ってくるために整備された路線です。

←高崎線

じゃあ、新潟は?残念ながら、横浜の様にはなりませんでした。ここで足を引っ張ったのが、信濃川の河口という地形。

江戸時代は幕府によって大きな船を作ることが禁止されていました。「鎖国してんだから、海外へ行く用事もないだろ!?」というわけです。

しかし、日米修好通商条約でいざ開国となると、大きな船での貿易が重要になってきます。大きな船を港に入れるには、港の水深が深くなくてはいけないわけですが、信濃川の河口に位置する新潟は、信濃川が上流からどんどん砂を運んでくるので、港の水深が浅かったわけです。

また新潟は、東京からも遠かった。いまも「遠い」ですが、昔はもっと遠かったんです。明治・大正のころ、群馬・新潟県境にある谷川岳周辺の地形が険しすぎて、当時の技術では越えられませんでした。だから長野か福島の郡山を経由するルートが一般的でした。

←みなかみ町観光協会より、谷川岳

それが1931年(昭和6年)、高崎から水上、越後湯沢、長岡へ抜ける上越線が全線開通します。東京から谷川岳を抜けて新潟へ行く最短ルートが開通しました。

←上越線の新潟県石打駅付近の車窓

時同じくして、1931年には満洲事変が起こります。中国東北部の満洲にいた日本軍(関東軍)が張作霖を爆殺して、あっという間に満洲全域を占領し、満洲国をつくったというあれです。「リットン調査団」。覚えていますか?

なにはともあれ、満洲開拓のために日本からたくさんの移民が送り込まれました。日本から満洲へ行くためには日本海を渡ります。そこで日本海に面する新潟が、ようやく注目を集めたわけです。なにせ上越線が開通したことにより、東京から日本海が近くなりました。新潟は東京から満洲へ渡る経由地のひとつになります。

きょうきむらが通っているルートには、そういう歴史があります。

さて、新潟に13:57に着きます。上野から8時間。遠いッ!・・・でもこれでも、近くなったんだよなぁ。

←新潟駅の駅舎

新潟に着いたら、墓参りです。墓参りをしたら、新潟の駅ビルで新潟名物のへぎそばを食べて、今夜泊まる旅館がある村上へ向かいます。村上駅に着くのは20:06。夜です。

←新潟駅のホームと先日ネットニュースでも話題になった駅構内のどこに行けば何線に乗れるのかが全く分からない案内表示

村上駅に着いたら、4kmくらい歩いて瀬波温泉に向かいます。瀬波温泉は夕焼けが美しいことで知られている温泉ですが、夜着くし、朝出るからきむらには全く関係ない話しです(笑

瀬波温泉に24時間いつでも温泉に入れる旅館があるので、そこに惹かれました。しかも朝食も部屋で食べられます!

←こんな感じで朝食が食べられます

翌日は、笹川流れに向かいます。