昨日(2019年9月11日)、第4次安倍再改造内閣が成立しました。注目は小泉元首相の息子で先日滝川クリステルさんとの結婚を発表した、小泉進次郎さん。38歳の若さで環境大臣になりました。日本では珍しい爽やかな大臣の誕生です(笑。

自民党のHPより小泉進次郎環境相

今回の安倍内閣は、2年後を意識していると言われています。

自民党本部

というのも、自民党総裁は1期は3年まで、3期までできるとされています。

つまり3年×3期=9年まで。

安倍さんは2012年に自民党総裁になったので、2021年までです。

ちなみに、日本では多少例外(羽田さんとか鳩山さんとか)はありましたが、「自民党総裁=日本の首相」です。にもかかわらず、日本は、首相の任期中に自民党総裁としての任期が切れてしまう珍しい国です。

さて、それはともかくとして、現在の内閣制度はイギリスでたまたま生まれたというのをご存知でしょうか。映画(「大奥」)にもなった絵島生島事件(江戸時代の中頃にあった大奥の大スキャンダル。映画で絵島を演じたのは仲間由紀恵、生島を演じたのは西島秀俊)があったころ、イギリスでジョージ1世という国王が誕生します。

ただジョージ1世は、ドイツ人でした。どういうことかと言うと、ジョージ1世の前に国王だったアン女王(名誉革命のときに国王だったけど追放されたジェームズ2世の娘)が死んだのですが、後継ぎがいませんでした。アン女王はスチュアート家の人間だったんですが、たまたまジョージ1世の母親がスチュアート家の血筋だったわけです。

ジョージ1世はドイツにいたときは、ハノーヴァーで貴族をやっていました。それがある日突然、「あんたのお母さんがイギリス国王家の血筋だから、イギリスに来て国王やって」となったわけです。英語がしゃべれないジョージ1世は困りました。

wikipediaよりジョージ1世

そのジョージ1世をサポートしたのが、ウォルポールです。彼は国王のいる部屋のとなりにある小部屋で会議を開き、政治をします。「内閣」は英語で‘Cabinet(キャビネット)‘です。なぜそんなクローゼットとか押入のような名前なのかと言えば、小部屋で会議していたのが由来です。

閣議が行われる首相官邸のロゴ

こうして「国王(日本では天皇)はいるだけで政治には一切口出ししない」(「国王君臨すれども統治せず」)という体制ができます。さらにウォルポールは総選挙のときに、ギリギリ過半数の議席しかとれなかった時がありました。日本ではギリギリであろうがなんだろうが過半数取れれば、「勝ち」という節操のなさがあります。しかしウォルポールは「ギリギリ」だったことを理由に、潔く首相を辞めました。これで「内閣は議会(国会)から信頼され任されるから政治ができる」(責任内閣制)という習慣ができ、現在の体制になります。

wikipediaよりウォルポール

ちなみにウォルポールはいい人だったんだな、と思うかもしれませんが、賄賂をもらいまくった悪徳政治家という面もありました。

いらすとやより、癒着のイメージ

なにはともあれドイツ人の国王と潔さがある賄賂政治家のコンビが、現在のイギリスや日本やスペインなどで導入されている政治体制の基礎を築いたわけです。歴史は偶然から生まれることが多いです。